大阪府八尾市の予算決算委員会について
@取組の経緯・内容
平成25年までは、予算審査は常任委員会に分割付託していたが、地方自治法の意図する議案一体の原則に照らして不適切ではないか、又、決算審査を12月定例会で認定することで、次年度予算に反映できないことや、予算と決算を審査する委員が異なり委員会の専門性が発揮できないなどの理由で、平成26年度に予算決算常任委員会の設置を決定した。
予算決算常任委員会は議長を除く全議員で組織し、まず最初に理事会で副議長、議運委員長、各分科会(常任委員会)の正副委員長で全体会の事前協議を行い、その後の分科会で審査(質疑)をして最後に全体会を開き質疑、討論、採決を行うこととした。
本会議では、委員長報告(各分科会)をして、討論採決をする方法に決定した各常任委員会でタイムリ−なテ−マを上げて、当局から回答を頂き、提言につなげていくという所管事務調査を実施している。
➁ 今後の課題
実際には、毎年全分科会に全議員が出席して会議をしているのではなく、会派の代表者に質疑等を託しているのでは、すべての分科会で質疑ができないのが課題である。
➂本市に反映できると思われる点
本市の予算決算は特別委員会なので、いちいち提案しないと設置できないという欠点があるので、予算決算審査を常任委員会にすることにより事務の効率化にもなると思うので、至急常任委員会とした方がいいと感じた。
Cその他(感想、意見)
分科会と言っても、常任委員会で審査する分割付託と変わりなく、2年間は常任委員会を変わることができないということは、1委員が全委員会に関われるには、2期8年たたないと出来ないということであり、議員として不満を感じないのかという疑問を感じる。分科会でも採決して、また本会議で採決することは、本会議の軽骸化であると思うが、その点に触れていないのは不思議である。
香川県丸亀市の予算決算委員会について
@取り組みの経緯・内容
平成25年に議会改革特別委員会で予算決算特別委員会の設置の検討を開始した。今までは各常任委員会に分割付託をしていたが、先進地視察をして議会改革特別委員会で、審査の方法などを協議し平成26年12月に検討結果を議長に報告し、平成27年9月定例会から決算審査を開始した。審査方法として常任委員会と同じ分科会で審査を行い、現地審査を実施する。分科会審査修了後に全体会を行ない、全体会では分科会長報告、通告制の最終質疑、討論を行なうこととした。しかし、初の決算審査終了後に、分科会委員以外の発言を認めるべきで、分科会では委員数が少なく、審議が深まらないし、部ごとの討論採決を行べきで、質問者、答弁者とも発言が無駄に長く、勉強会の説明内容が不十分であるとの意見が出された。
平成29年3月からは、分科会審査を取りやめ、全議員による部ごとの審査を行なう部ごとに討論、採決を行い全体会を取りやめて、質疑に持ち時間を導入し現在に至った。
➁今後の課題
予算決算特別委員会を設置したことにより、全ての議員が予算決算審査に携わることができ、決算審査を踏まえた予算審査が行なわれ、部ごとの討論・採決を行なうことで、委員会の意思が執行部に伝えられるようになったが、発言できる議員が多く、審査時間が長くなり、時間配分に捉われて議論が深まらないなど、決算審査を予算審査に生かす仕組み作りが課題となった。
➂本市に反映できると思われる点
予算決算特別委員会という点は当市と同じだが、議長は中立という立場で委員会に所属しないという点は参考にできる。
➃その他(感想・意見)
分科会方式では委員の数が少なく質疑が深まらない、全議員で行なえば発言が多くなり、発言時間を制約しざるおう得ない、当市で行なっている2年に一度しか予算審議に参加できないが、参加できない年は会派の同僚議員に質疑を託し、議長は委員会に所属しないという常任委員会にすべきだと思う、