視察先:長野市・保健福祉部地域包括ケア推進課
視察テーマ:認知症初期集中支援チームについて
➀取り組みの経緯・内容
認知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で暮らし続けられるために、認知症の人やその家族に早期に関わる「認知症初期集中支援チ−ム」を配置し、早期診断・早期対応に向けた支援体制を確立することを目的としている。複数の専門職が家族の訴え等により認知症が疑われる人やその家族を訪問し、アセスメント、家族支援などの初期の支援を包括的、集中的(おおむね6ヶ月)に行い、自立生活のサポ−トを行なうチ−ムを配置した。認知症の人やその家族が地域の住民や医療・介護の専門家と交渉する認知症カフエを発展的に展開するなど、家族等への支援を充実させていく。認知症の人やその家族が地域の住民や医療・介護の専門家と交流する認知症カフェを発展的に展開するなど、家族等への支援を充実させていく必要があり、認知症カフェ等を通じて顔なじみになったボランティアで一定の資質を有する者(たとえば、認知症サ−ポ−タ−の上乗せ講座を終了した者)が、認知症地域支援推進員の企画・調整の下、認知症の人の居宅を訪問して、一緒に過ごす取組を新たに実施する「認とも」認知症の人の家族を対象として認知症に関する基本的な知識や介護技術の習得、関係制度への理解を深めるための介護教室を認知症地域支援推進員の企画調整を通じて開催し、家庭の介護の身体的・精神的な負担の軽減を図り、認知症地域支援・ケア向上事業において、認知症地域支援推進員が企画・調整して実施する。
➁今後の課題
認知症支援として、早期支援の重要性と支援チ−ムの周知が不十分であり、啓発活動を推進する必要がある。チ−ムの対象者を次の支援チ−ムに引き継ぐまでの一連の過程を明確にして。システム化すること。認知症ケアパス作成に向けての検討、認知症の人の状態に応じた適切なサ−ビスの提供。
➂本市に反映できると思われる点
本市でも介護福祉プラン21でかなりのことは実施しているが、支援ネットワ−クを構築していく上で、新オレンジプランやオレンカフェの取り組みは参考にしていきたい。
➃その他(感想・意見)
どこの家庭でも家族に認知症や介護の必要な人ができると、人一人係りっきりになってしまって大きな負担となる。そういう意味で地域包括支援センタ−やいろいろな取組で支えてくれる事は大変ありがたいと思うが、軽度の場合は中々相談できる所がないと思われているので、認知症カフェや高齢者の居場所作りのために、今後もいろいろな場所の提供の取組が必要だ。
視察先:佐久市・福祉部子育て支援課
視察テーマ:オールマイティパスについて
➀取組の経緯・内容
小学校に入学すると、子どもたちの世界観は圧倒的に広がり、社会や身の回りのことに対する知的好奇心や探究心も高まり、このような芽生えの時期迎えた小学1年生の「学び」や「やる気」、「気つき」を育てる一助として、小学校1年生を対象に、市内のファミリ−型の体験学習施設を中心に文化施設や観光施設等を年間を通して無償で利用できる「オ−ルマイティパス」を創設した。子育支援の充実を目的に市長の提案で、取り組みを全国に発信して交流人口の増加を図ることを狙い、小学1年生限定の夢のパスポ−ト「オ−ルマイティパス」を事業化した。事業費は、長野県の「地域発元気ずくり支援金」や「地域の元気を生み出す地域ずくりに資する事業」の認定を受け事業を開始した。事業実施については発券や広告宣伝、スタンプラリ−などは民間業者に委託をするなど民間活力を導入して行い、パスの利用は児童に限り無賞サ−ビスが受けられることとして、保護者同伴を前提にして治安の面でも配慮を考えた。事業周知の為には、チラシの配布など市役所をはじめとする公共施設や金融機関ス−パ−、道の駅、ネクスコ東日本(PA・SA)などにも協力を得て実施した。
➁今後の課題
各施設等の協力により、テレビ、フリ−ペ−パ−等への有料広告やホ−ムペ−ジ等への掲載等を継続するとともに、商工会議所との連携により、協賛店舗を増加し、サ−ビス内容の充実を図れるかが課題である。広域市町村連携による対象施設の拡充の検討やオ−ルマイティパスの積極的な宣伝とサ−ビス内容の魅力度を高め、県外客の誘客を図れるかが今後の課題である。
➂本市に反映できると思われる点
本市でも目的は違うが、小学1年生を対象にしたソフトバンクと提携した子ども見守りサ−ヒスを展開しているが利用率は30%と低く、佐久市のような取り組みも面白いとは思うが、もう少し内容を充実させて対象者が利用したくなるようなものにできるかが問題であるが、子育て支援の取り組みとしては面白いと思う。
Cその他(感想・意見)
子育て支援策としては面白い取り組みだと思うが、サ−ビスを提供できる施設の拡大や民間施設の利用には、行政が利用料など全面的に支援して、利用者が行きたくなるような内容にしていかないと事業効果は出てこないと思う。